2006年10月27日 (金)

魔都

売れない作家・武智小五郎は、深い霧をこえて明治四十七年の東京にたどりついた。夢と浪漫に満ちあふれた魔都で武智は名探偵として活躍し、恐怖仮面と戦い、そして運命の女と巡り会う。

中島梓さんのミュージカル『魔都』の原作…というのともちょっと違いますが、ノベライズというのも違うし…双子の作品です。1989年といえば私はまだ大学生で、舞台を見に行くという気が全然無かった頃でした。栗本薫さんが『魔都』という舞台を作っていて、グイン・サーガが今年はあまり出ない、というのを聞いて「グインの続きを早く書いてくれ~」と思ったのを今でも憶えています。その印象もあって、『魔都』という作品には多少の偏見があったのですが、文庫になったときに読んでとても面白かったのでさらにさらに印象に残る作品になりました。明治四十七年でとても楽しそうに生きていく武智の姿、それでもそこの本当の住人ではいられなかった武智の孤独、そしてあのラストシーン。後に機会があって舞台のビデオを上映会で見ることが出来ましたが、もし、あの大学生だったときにこの舞台を見ていたらどう思ったのだろう…と考えながら見ていたものです。まあ「人生にもしはない」んですけどね(笑)

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2006年10月20日 (金)

豹頭の仮面

G1a_1G1c_2   3冊あります。
最初に自分で買ったやつ(初版第四刷)
初版本が欲しくて古本屋で探したもの、
うちの奥さん所有の改訂版

どれも微妙に装丁が違っていて、値段も違うので並べるとなかなかいい感じです。初版本(背表紙が「GUIN SAGA」と英字になっているやつ)は、10年ほど前に近所の古本屋でみつけて、喜んで購入して開いてみたら、

Gh_2 なんとサイン本でした。
しかも第一巻の初版本に「GUIN SAGA 100!」と書いてあるという超貴重本! 私の本棚の貴重本入れの場所に鎮座しております。

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2006年10月 6日 (金)

シンデレラ症候群

平凡なサラリーマン秋葉誠一は、夜の新宿で一人の女に出会った。「リズ」その女が秋葉の中のもうひとりの秋葉を目覚めさせる。そして「リズ」が殺されたとき、秋葉譲二がその真相を暴くため新宿の町へと向かう…

ハード・ボイルドに分類するほどハード・ボイルドでは無い作品ですが、雰囲気はやっぱりハード・ボイルドですね。栗本薫さんのハードボイルド作品はとても格好良くて好きなんですが、これは、それともまたちょっと違う魅力を持った作品です。「いとしのリリー」とも共通した雰囲気がありますね。

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2006年9月22日 (金)

黒船屋の女

深夜に散歩していた画家の寺島二郎は、ある夜、悲鳴を聞きつけて古びた洋館へ飛び込んでいった。そこにいたのは「黒船屋の女」であった。≪夢二の女≫の周りで次々と起きる殺人事件。その驚くべき真相とは……。

大正浪漫の雰囲気を強く持ったミステリーです。『魔都』もしくは大導寺シリーズの先駆けとして注目すべき作品だと思います。ラストシーンでのやりとりは栗本薫作品におけるテーマの一つである芸術(『絃の聖域』では芸でしたが)についてで、いろいろ考えさせられます。

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2006年9月15日 (金)

『優しい密室』

良妻賢母を育てる名門女子高校でおきた殺人事件。女子高校生森カオルと教育実習生・伊集院大介が事件の謎に挑む。若き伊集院大介と、森カオルの出会いを描く青春ミステリー。

というわけで、コミックス化を記念して『優しい密室』を…

コミックスが途中までだったのでつい、文庫を取り出して読んでしまいました。いやあ、森カオルさんが若い(笑) 『女郎蜘蛛』のカオルさんとは別人のようです。今の高校生活とはだいぶ違ってしまっていますけれど、当時の高校生の青春がとてもよく表れている作品だと思います。以前の若者は大人へのあこがれ、早く一人前になりたいという気持ちがありましたよねえ…今の高校生は永遠に高校生でいたい!というのが望みだそうですから。時代が変わったんですね………おじさんの愚痴みたいになってしまった(笑)

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2006年9月 8日 (金)

ネフェルティティの微笑

エジプトを舞台にしたミステリー。失恋の傷をいやすためにカイロを訪れた青年森岡秋生は、ネフェルティティを思わせる美女と出会った。古代エジプトの美女”遠くから来た美しい人”ネフェルティティとエジプトに住む日本女性・小笠原那智、男を惑わすその美貌がミステリーの幕を開く。

もう20年以上前の作品ですが、いま読んでも十分面白い作品です。ピラミッドでの人間消失、ラスト・シーンでのアル・フセイン・モスクのお祭りなどエジプトの雰囲気をふんだんに味わうことのできるミステリーです。主人公の森岡秋生くんは、「伊集院大介の青春」の大学生森岡達郎くんの弟ですね。そのあたりもあわせて読むと面白いと思います。

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2006年8月25日 (金)

『グルメを料理する十の方法』

並外れた巨体で大金持ちの謎の女性小林アザミと、細身のテキスタイル・デザイナー鮎川えりかのコンビによるミステリーです。見た目も性格も共通点のなさそうなこのコンビに共通するのが「食べる」こと。主人公二人が大食漢(女性でも漢?)、出てくるのが美味評論家にシェフにグルメとワイン商ということで、とにかくひたすら全員で食べまくる。「食」ミステリーです。

ミステリーとしても楽しめますが、食の本としてもとても面白い作品です。おいしそうな料理が次から次へと、それもレストランの料理だけでなく、アザミさんが作る料理や小料理屋の料理に至るまで、さまざまな美食を楽しめる作品です。ぜひご一読を!

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2006年5月25日 (木)

今週の一冊

先日から、『流星のサドル』を取り上げたくて書こうとしていますが、なかなか思いが文章にならないので難航しています。来週にはきっと…たぶん…

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2006年5月19日 (金)

大導寺一族の滅亡

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六道が辻シリーズの第一作です。このシリーズの実質的主人公である大導寺竜介のデビュー作でもあります。大導寺竜介はとても魅力的な人物で私は大好きです。

<あらすじ>
平安時代から続く名門大導寺家、その最後のひとり静音のまわりでおきる怪事件は、大導寺響太郎の残したノォトの事件とそっくりであった。大導寺家を狙うのは誰なのか。

六道が辻のシリーズはどれも好きですが、第一作の本作品ではまだそれぞれの登場人物の顔見せ程度で終わっています。これがシリーズが進むにつれてそれぞれの人物が魅力的になってきて、読めば読むほど熱中できるシリーズです。シリーズ最終作を待ち望んでいるのですが、まだまだ出る気配はありません。

ところで…とクイズを思いついてしまったのですが(笑)せっかくなので日曜日まで我慢します。

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2006年5月12日 (金)

Ie1 栗本薫さんの一文字ホラーシリーズの最初がこの作品『家』でした。

念願の「理想の家」を手に入れた主婦。やっと手に入れた幸せのはずであったが、そこで次々に起こる不気味な出来事が…。

本当にしみじみと怖い作品です、何か怖いものが出てくるわけじゃないのですが(でてこないわけでもないけど(笑))精神的にどんどん怖くさせられてしまう作品です。「家」という本来なら自分を一番落ち着かせて安心させてくれるはずの場所がこんな風になってしまったら…。

この本を読むなら家で一人で留守番しているときが最適です。

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