魔都
売れない作家・武智小五郎は、深い霧をこえて明治四十七年の東京にたどりついた。夢と浪漫に満ちあふれた魔都で武智は名探偵として活躍し、恐怖仮面と戦い、そして運命の女と巡り会う。
中島梓さんのミュージカル『魔都』の原作…というのともちょっと違いますが、ノベライズというのも違うし…双子の作品です。1989年といえば私はまだ大学生で、舞台を見に行くという気が全然無かった頃でした。栗本薫さんが『魔都』という舞台を作っていて、グイン・サーガが今年はあまり出ない、というのを聞いて「グインの続きを早く書いてくれ~」と思ったのを今でも憶えています。その印象もあって、『魔都』という作品には多少の偏見があったのですが、文庫になったときに読んでとても面白かったのでさらにさらに印象に残る作品になりました。明治四十七年でとても楽しそうに生きていく武智の姿、それでもそこの本当の住人ではいられなかった武智の孤独、そしてあのラストシーン。後に機会があって舞台のビデオを上映会で見ることが出来ましたが、もし、あの大学生だったときにこの舞台を見ていたらどう思ったのだろう…と考えながら見ていたものです。まあ「人生にもしはない」んですけどね(笑)
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